昨年、私は原付バイクを乗り換え、「ホンダXR100モタード(2007年式)」を購入しました。
このバイク、外装品や細かい装備品などは違いますが、基本となるフレームやエンジンは「APE(エイプ)100」と同じものです。
エイプ100 出典 https://www.honda.co.jp/news/2008/2081104-ape.html
実際に1年乗ってみて、実に親しみやすく、かつ奥の深いバイクだと感じました。
そんなAPE/XRモタードのレビューをしてみたいと思います。
これらのバイクには排気量が二種類ラインナップされており、原付免許か、普通自動車の免許を持っていれば乗ることができる50cc(白いナンバープレート)と、普通自動二輪免許「小型限定(125ccまで可)」か、普通自動二輪免許(400ccまで可)の免許を持っていれば乗ることができる100cc(ピンク色のナンバープレート)の二種類があります。
なお、100ccの場合2人乗りができるようにフレームにタンデムステップが追加されています。
さらにAPEには前後ドラムブレーキの通常バージョンと、XRモタードと同じホイール、前後ディスクブレーキを採用したタイプDというグレードがあります。
エイプ50 出典 https://www.honda.co.jp/news/2008/2080905-ape.html
エイプ50・タイプD 出典 https://www.honda.co.jp/news/2008/2080905-ape.html
XRモタードは50/100ともに前後ディスクブレーキです。
XR100モタード 出典 https://www.honda.co.jp/news/2006/2061215-xr50-motard.html
さらに突き詰めていくと、APEには燃料供給装置が排ガス規制が厳しくなる前のキャブレター仕様と、PGM-FI(電子制御燃料噴射)仕様があります。
XR50/100モタードはキャブレター仕様のみです。
原付と聞くとオートマチックのスクーターをイメージする方が多いと思いますが、APE/XRモタードはしっかりと「バイク」として成り立っていると思います。
クラッチを自分で操作し、5速のギヤを駆使して走るのはまさにバイクそのもの。軽く小回りが利くので街乗りにも便利です。峠道でもエンジンを元気よく回して走らせてあげれば非常に楽しく乗ることが出来ます。
大きな排気量のバイクで走るのも楽しいですが、公道ではそのパワーを持て余すことが多々あります。小排気量車の限られたパワーを目一杯公道で味わうのもまた楽しいものです。原付ならではの税金類の安さや、抜群の燃費の良さも魅力ですね。
エンジンは冷却水を使わない空冷、さらに単気筒なので構造がシンプルです。オイル交換のサイクルを守っていれば長く乗れる非常に頑丈なエンジンです。
車体の日常メンテナンスも非常にしやすいので、自分で簡単な整備をするのも一興ではないでしょうか。
両車ともに様々なアフターパーツメーカーから凄まじい数のカスタムパーツが発売されており、自分好みに仕上げる楽しみもあります。
カスタムパーツの組み合わせ次第によっては、まるで別物のバイクのようにすることも不可能ではありません。
私もハンドルバーやミラーといった外装部品から、エンジン周りのパワーに直結してくる部品などあちこちをカスタムしています。
純正よりもワイドなハンドルバー。
折りたたみ可能なオフロード車向けミラー。
靴の傷みを防止するシフトペダルカバー。
モリワキエンジニアリング・フルエキゾーストマフラーZERO TD ANO
特にマフラー交換はルックスだけでなく、ステンレス、チタンといった素材による軽量化や小気味良い排気音になるので個人的にオススメです。
ただし、車両の年式によって装着できるマフラーが違うので、交換を検討の際はよくチェックしておくことが必要です。8
楽しさ一杯のAPE/XRモタードですが、注意しておくべき点もそれなりにあります。
50cc版の場合、原付1種に該当するので、公道では法定速度が30km/hに制限されてしまうことと、交差点右折時での二段階右折の義務があることです。
交差点によっては二段階右折禁止の場所もあるので非常にややこしく、また標識も見落としやすいので注意が必要です。
100cc版の場合は、二人乗り可能ですが、免許取得から1年経過するまでは二人乗り禁止の初心者運転期間扱いとなります。
あと小柄なバイクですので、二人乗りすると窮屈になりやすく、ライダーが運転しづらくなる可能性が高いので二人乗りでの長距離は控えたほうが良いと個人的に思います。
道路によっては高速道路以外にも原付通行禁止の区間があったりするので、注意しましょう。
あと生産終了から10年近く経っていますが、未だに根強い人気があり、車両盗難やパーツ盗難がかなり多いのも現状です。
頑丈なバイクロックや、車両が何かわからなくするために乗らないときはバイクカバーをかけておくことも重要です。
色々と良い点や注意すべき点などを書かせていただきましたが、やはりマニュアルのバイクは楽しいですね。
街乗りも楽でツーリングもそこそここなし、維持費も安くて、飽きがきたらすぐイジれる。なかなかそういうバイクは無いと思います。